異方性多孔質セラミック物品およびその製造
专利摘要:
複数のセラミック形成前駆体の反応生成物を含む異方性微細構造を有するチタン酸アルミニウム系セラミックが提供される。そのバッチは、繊維形態に少なくとも1種類の前駆体を含有する。その無機セラミックは低熱膨張性である。多孔質セラミック対およびその製造方法も提供される。 公开号:JP2011516371A 申请号:JP2010548703 申请日:2009-02-24 公开日:2011-05-26 发明作者:アール グロウズ,クリストファー;ダブリュ ツィマーマン,ジェイムズ;バックハウス−リコルト,モニカ 申请人:コーニング インコーポレイテッド; IPC主号:C04B38-00
专利说明:
[0001] 本出願は、「Acicular Porous Ceramic Article and Manufacture Thereof」と題する、2008年2月29日に出願された米国仮特許出願第61/067615号の恩恵を主張するものである。] 技術分野 [0002] 本発明は、異方性微細構造を有するセラミックおよび多孔質セラミック物品並びにそれら物品の製造方法に関し、特に、触媒担体または基体もしくはフィルタとして使用できるような、異方性微細構造を有する多結晶質セラミックからなる低熱膨張多孔質物品に関する。] 背景技術 [0003] 典型的にハニカム体の形態にある、チタン酸アルミニウム系基体は、触媒基体およびディーゼル粒状排出物のためのフィルタなどの様々な用途に用いられている。] 課題を解決するための手段 [0004] ある態様において、異方性微細構造を有する多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体がここに開示されており、ここで、異方性微細構造は、配向された多結晶質多相網様体(reticular formations)からなり、多孔質体はチタン酸アルミニウムからなる。網様体は微結晶からなることが都合よい。網様体は、主固相および1つ以上の副固相からなっいていもよい。微細構造は、配向を示す部分と一緒には配向を示さない部分をさらに含んでいてもよい。ある実施の形態において、網様体の外部領域は主固相からなり、網様体の内部領域は副固相からなる。ある実施の形態において、多孔質体は、40%より大きい気孔率を有し、他の実施の形態においては45%より大きく、さらに他の実施の形態においては50%より大きく、さらにまた他の実施の形態においては55%より大きく、他の実施の形態においては60%より大きく、また他の実施の形態においては65%より大きい。ある実施の形態において、多孔質体はハニカム構造に形成される。] [0005] 別の態様において、異方性微細構造を有する多結晶質セラミックからなる多孔質体がここに開示されており、ここで、この異方性微細構造は、チタン酸アルミニウムの主固相を有する、配向された多結晶質網様体からなる。ある実施の形態において、多結晶質網様体は、多相多結晶質網様体である。] [0006] さらに別の態様において、複数のセラミック形成前駆体の反応生成物を含む異方性微細構造からなる無機組成物がここに開示されており、ここで、その反応生成物は、多結晶質網様体として存在する。この無機多結晶質組成物は、低熱膨張セラミックからなることが都合よい。ある実施の形態において、セラミックには微小亀裂が形成されている。] [0007] さらに別の態様において、チタン酸アルミニウムの第1のセラミック相からなる多孔質体を形成する方法であって、第1の前駆体を含む複数の無機セラミック形成前駆体を含む可塑化混合物を調製する工程であって、第1の前駆体の少なくとも一部が、繊維形態で混合物中に存在するものである工程;可塑化混合物を未焼成体に成形する工程;および前駆体を反応させ、第1のセラミック相を生成するのに十分に未焼成体を加熱する工程であって、第1のセラミック相の少なくとも一部が、多結晶質網様体からなる部分的に異方性である微細構造からなり、前駆体の繊維の少なくともある程度が網様体のテンプレートとして働くものである工程を有してなる方法がここに開示されている。それゆえ、前駆体材料混合物中の連結したテンプレートの全体の形態(morphology)が高温反応中に部分的に保存され、ここで、繊維が、第1のセラミック相に転化される前駆体材料を提供するものである。ある実施の形態において、前駆体繊維の一部分は、第1のセラミック相への加熱中に反応するのに対し、前駆体繊維の過剰の分は未反応のままであり、これらの実施の形態のあるものにおいて、その過剰の分の少なくともある程度は、多結晶質網様体の少なくともいくらかの内部領域に配置される。] [0008] さらに別の態様において、フィルタおよび基体用途のための高多孔質チタン酸アルミニウム系セラミック物品の製造、並びに繊維状であり、反応性焼成中に微細構造テンプレートとして機能し、最終的な焼成セラミック物品において異方性微細構造を形成する少なくとも1種類の原材料を利用した、セラミック物品を製造するためのバッチ組成物およびプロセスがここに開示されている。これにしたがって製造されるセラミック物品は、高強度、低熱膨張係数(CTE)および高気孔率を示す。代わりに、さらに好ましくはそれに加え、前記セラミック物品は、高い破壊靭性、低熱膨張、高強度、または低い弾性率、もしくはそれらの組合せによる高い耐熱衝撃性、および低背圧での高い濾過効率(高気孔率、高い細孔相互連絡性、狭い細孔径分布、または小さい細孔の比率が低いこと、もしくはそれらの組合せによる)を示す。] [0009] さらに別の態様において、高気孔率で低熱膨張のセラミック物品を製造するプロセスがここに開示されている。このプロセスは、微粒子原材料の供給源および繊維状原材料の少なくとも1つの供給源を含む低膨張材料形成バッチ(例えば、低膨張チタン酸アルミニウム系セラミックを形成するための)を調製する工程を含む。ある実施の形態において、無機繊維状原材料は、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、および鉄、並びにそれらの組合せの酸化物を含んで差し支えない。例えば、チタン酸アルミニウム系複合体について、長石−チタン酸アルミニウム複合体に関する組合せは、チタニア、アルミナ、シリカ、酸化ストロンチウムおよび随意的な他の添加物または焼成助剤の供給源を含んで差し支えない。そのような無機物質を有機細孔形成剤、結合剤、滑剤または可塑剤、もしくはそれらの組合せと混合して、以下に限られないが、ダイに通す押出しにより、成形物品、例えば、ハニカム構造に形成される、可塑化(または「可塑性」)セラミック形成混合物を得ても差し支えない。この方法は、成形物品を低熱膨張セラミック物品に転化するのに効果的な温度と時間でその成形物品を乾燥し、加熱する各工程をさらに含んでもよい。] [0010] さらに別の態様において、異方性セラミック微細構造を生成し、高気孔率、狭い細孔径分布、所望のCTE、低弾性率、または高強度、もしくはそれらの組合せを提供できる繊維状原材料を含むバッチ組成物がここに開示されている。そのような性質は、低い圧力降下、高い濾過効率および高強度での高い耐熱衝撃性などの、改善された基体またはフィルタ特徴を提供するのに役立つことができる。] 図面の簡単な説明 [0011] 繊維状アルミナにより得られたここに開示された材料の異方性微細構造のSEM画像 繊維状アルミナにより得られたここに開示された材料の異方性微細構造のSEM画像 繊維状アルミナにより得られたここに開示された材料の異方性微細構造のSEM画像 繊維状アルミナにより得られたここに開示された材料の異方性微細構造のSEM画像 図2は、バッチに過剰の繊維状アルミナを含む繊維状アルミナにより得られた材料の異方性微細構造のSEM画像 図2Aは、300セル/平方インチおよび14ミルの壁厚に押し出された様々なハニカム体に関する加熱および冷却中に温度の関数のとしてプロットされた軸方向弾性率のグラフ バッチ中の繊維状アルミナ原材料から得られた、押し出されたままの乾燥および未反応(未焼成)ウェアのハニカム壁の研磨された縦断面のSEM顕微鏡写真 バッチ中の繊維状アルミナ原材料から得られた、押し出されたままの乾燥および未反応(未焼成)ウェアのハニカム壁の研磨された横断面のSEM顕微鏡写真 圧縮により繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックA16の焼成されたままのペレット表面のSEM顕微鏡写真 圧縮により繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックA16の圧縮力の方向に対して平行な研磨された壁の縦断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックC4の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックC4の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックC4の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真 二軸スクリュー押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックCT1の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真 二軸スクリュー押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックCT1の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真 二軸スクリュー押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックCT1の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより繊維状および粒状のアルミナ原材料および過剰なアルミナから形成されたセラミックB1の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより1:2の比率の繊維状および粒状のアルミナ原材料および過剰なアルミナから形成されたセラミックB1の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより1:2の比率の繊維状および粒状のアルミナ原材料および過剰なアルミナから形成されたセラミックB1の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより粗い粒状アルミナ原材料から得られたセラミックP2の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより粗い粒状アルミナ原材料から得られたセラミックP2の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しにより粗い粒状アルミナ原材料から得られたセラミックP2の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真 ラム押出しによるようなプレス加工または圧縮ペレットの(A)圧縮方向(矢印)に対して垂直な面における断面および(B)圧縮方向に対して平行な面における断面を示す斜視図 二軸スクリュー押出しによるような押出部品(例えば、ハニカム構造)の(A)押出方向(矢印)に対して垂直な面における断面および(B)押出方向に対して平行な面における断面を示す斜視図 破壊係数(MOR)を評価するための4点曲げテストのための検体構成を示す斜視図 壁強度を評価するのに用いたハニカム構造の一部と様々な変数を示す概略図 ここに開示された様々な材料の様々な細孔径分布のグラフ 粗い粒状アルミナと共にバッチ中に含まれた繊維状アルミナの濃度の関数として気孔率を示すグラフ ここに開示された異なる材料に関する加熱および冷却サイクル中の熱膨張と収縮を比較したグラフ 300セル/平方インチおよび14ミルの壁厚に押し出され、焼成されたた様々なタイプのバッチアルミナ(粒状または繊維状)を用い手製造した開示された様々なハニカム体の気孔率の関数としてMORを示すグラフ 繊維状アルミナ原材料から得られた材料に関するチタン酸アルミニウムの負の膨張のc軸に関する極点図 粗い粒状アルミナ原材料から得られた材料に関するチタン酸アルミニウムの負の膨張のc軸に関する極点図] 図2 図2A 実施例 [0012] ここに開示された組成物は、異方性微細構造を備えた、低熱膨張であることが都合よい、多孔質セラミックである。ここに開示された様々な実施の形態において、多孔質セラミック体は、異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなっていて差し支えなく、この異方性微細構造は、配向された多相多結晶質網様体からなる。ある実施の形態において、多相多結晶質網様体は、少なくとも広く、例えば、押出しにより形成された物体の押出方向において、一方向に配向された多相多結晶質網様体を含む。ある実施の形態において、多相多結晶質網様体の大半は、共通方向に配向されている。ここに開示された多孔質セラミック体の異方性微細構造中の多相多結晶質網様体中の粒子は、優先的な配向を示し得る。ここに開示された多孔質セラミック体の、粒子の優先的配列、または網様体の優先的配列、もしくはその両方は、微細構造中の気孔率および/または物質分布(matter distributino)において異方性を表し得る。ここに用いたように、優先的配列とは、細孔、粒子または網様体などの構造の全てまたはその一部が、特定の方向に配向されている、ある実施の形態においては、そのような構造の大半が特定の方向に配向されていることを意味する。] [0013] 図1A〜1Dは、バッチ中の繊維状アルミナから得られた例示のチタン酸アルミニウム−長石組成物の異方性微細構造の例示のSEM画像を示している。図1Aの低倍率画像は高気孔率セラミックの異方性微細構造を示しており、図1Bおよび1Cの、丸で囲まれた区域の連続拡大画像は、前駆体繊維状原材料を含有するバッチ混合物から形成された物体の焼成中の固体反応により形成された網様体の多結晶質特性および多相特徴を示している。図1A〜1Cにおいて、チタン酸アルミニウム(AT)相は灰色に見え、ストロンチウム長石相は白色に見える。この例におけるチタン酸アルミニウム相の化学組成は56質量%のアルミナおよび44質量%のチタニアであり、長石は、微量のカルシウムおよびチタンを含むストロンチウム長石である。チタン酸アルミニウムは斜方晶系偽板チタン石構造を取り、ストロンチウム長石は三斜晶系であった。この材料中に少量のガラス質相も、透過型電子顕微鏡研究によって観察されたが、ガラスポケットのサイズが小さいために、図1A〜1CのSEM画像においては全てが見えるわけではない。このガラスは、シリカに加え、アルミニウム、チタン、ストロンチウム、カルシウム、およびランタンも含有していた。これらのSEM画像は、セラミックに微小亀裂が形成されていることをさらに示しており、ここで、図面においてチタン酸アルミニウムおよび長石の粒子と交差する細い黒色線が微小亀裂である。異方性AT系材料は、粒子の結合(interlocking)を生じ得、結合を可能にする、図1C〜1Dに示されるような、細長いダンベル型特徴を有するAT粒子の粒子形態も示し得る。] 図1A 図1B 図1C 図1D [0014] ある実施の形態において、ここに開示された組成物は、バッチ中に過剰の量の繊維状アルミナ前駆体材料を意図的に含ませることによって生成される。過剰のアルミナ繊維を含むそのような組成物により、微細構造が異方性であって、多相多結晶質網様体を含有するという点で、アルミナ繊維を著しくは過剰に含まない材料と同様の微細構造が生じ得る。しかしながら、過剰に存在した場合、全ての繊維状アルミナが最終的な反応生成物へと反応するわけではなく(すなわち、過剰のアルミナ分は反応しない)、バッチからのわずかなアルミナ繊維状前駆体は最終的な焼成体において未反応のままである。例えば、バッチ組成物中の過剰な繊維状アルミナについて、繊維状アルミナの全てが最終的な反応生成物へと反応するわけではなく、わずかな繊維状アルミナが最終的な材料中に残り得る。] [0015] 図2は、バッチ中の繊維状アルミナにより得られた材料の異方性微細構造のSEM画像であり、ここで、バッチは過剰の繊維状アルミナを含んでいた。図2は、通路方向に対して垂直であり、押出方向に対して垂直な研磨されたハニカム横断面の壁の詳細を示している。この画像は、チタン酸アルミニウム(中程度の灰色のコントラスト)により囲まれた、アルミナ相(濃い灰色のコントラスト)を有する、前駆体アルミナ繊維の未反応部分を有する複合体微細構造を示している。ストロンチウム長石は、画像中に薄い灰色のコントラストとして見える。いくつかの三角形の小さなガラスポケットが長石相中に見られる。微小亀裂が、細い黒色線として図2にも見える。AT系組成物などのセラミックの強度は、ある実施の形態において、バッチ中に繊維状アルミナなどの繊維状原材料を過剰に使用して、必要に応じて改善することができ、ここで、どのような理論により拘束されるものではないが、材料中の繊維の未反応部分は、複合体の随意的な補強材として働き、材料の強化を提示するであろうと考えられる。] 図2 [0016] チタン酸アルミニウムなどの異方性微細構造を備えたセラミックの様々な例が、以下においてと図面に開示されているが、本発明は、それらの例示の材料には制限されず、他のモノリスまたは複合体セラミック、特に低膨張セラミックに適用できる。] [0017] ある態様において、ここに開示された異方性微細構造を備えた低膨張セラミックは、主反応生成物の形成のための微細構造テンプレートとして未焼成ウェアの反応焼結中に作用し、よって、繊維状原材料前駆体の形状の痕跡がほぼ保存され、反応生成物の粒子が、異方性多孔質微細構造へと結合される多結晶質網様体に成長するバッチ中の繊維状原材料を使用することによって得られる。] [0018] 例えば、チタン酸アルミニウムを含むセラミック材料を備えた実施の形態において、バッチ中に繊維状アルミナ前駆体を使用すると、繊維状アルミナテンプレートを含有するバッチから固体反応によって形成されるチタン酸アルミニウム粒子の結晶テキスチャーが与えられる。それゆえ、チタン酸アルミニウムの結晶c軸の優先的な結晶配向性が観察され、ここで、c軸は負の膨張軸と定義され、一方で、この定義にしたがって、a軸とb軸は正の膨張を示す。圧縮により形成された部品においては、チタン酸アルミニウムのc軸は、圧縮軸に対して垂直な面に優先的に配向する。押出しにより形成された部品においては、チタン酸アルミニウムは、押出(ハニカムの通路)方向におけるc軸の優先的な結晶配向を示す。] [0019] その上、前記テキスチャーは、ハニカム押出しの前にバッチ中の繊維状アルミナ原材料の予備配向(prealignment)により向上させることができ、ここで、ハニカム軸の方向におけるチタン酸アルミニウムのc方向の非常に強力なテキスチャーを達成できる。例えば、繊維状アルミナ材料を含有するバッチ材料は、粗いダイに通して押し出して、例えば、スパゲッティー状押出物を生成することができ、次いで、この押出物を、同じ押出方向に、例えば、、押出物にハニカム構造を与えるダイに通して、さらに押し出すことができ、ここで、その押出物は、セラミック物品に焼成できる未焼成体にさらに形成される。ある実施の形態と実施例に示されるように、テキスチャーは、短い前駆体繊維を使用するのに対して長い前駆体繊維を使用することによって、強調しても差し支えない。テキスチャーは、前駆体繊維の破壊を低減するように機械的処理(solicitation)を低減させる手法による押出しの前に、前駆体および他の原材料などのバッチ材料の混合中に強調しても差し支えない。ある実施の形態において、実施できる最低の機械的処理が都合よい。テキスチャーは、前駆体繊維を、押出ダイなどの成形ダイを通る前に配向させられる1つ以上の装置を利用して強調しても差し支えない。例えば、二軸スクリュー押出機は、押出ダイを通る前に繊維を配向させるのを補助できる。MORは、粒子由来材料と比べて配向方向に垂直な方向におけるMORを大幅に損なわずに、配向方向において著しく改善できる。押出方向におけるチタン酸アルミニウムのc軸の優先的な結晶配向のために、この方向における材料のCTEは、ゼロに非常に近いかまたは負であるのに対し、配向に対して垂直な方向においては、CTEは正であり、優先的な配向のない粒子由来材料と比べて、正でより大きい。] [0020] 図2Aに見られるように、チタン酸アルミニウム−長石複合体の弾性率は、温度の上昇と共に上昇し、加熱サイクルと冷却サイクルの間に著しい履歴現象を示す。粒状アルミナにより得られた材料(例えば、図2AにおけるP4、▲−加熱、△−冷却)と比べると、繊維状アルミナにより製造された材料(例えば、図2AにおけるCT4、◆−加熱、◇−冷却)は、室温の弾性率では著しい変化は示さないが、1200℃ではずっと低い弾性率を示し、広い温度範囲内での1200℃からの冷却中にずっと低い弾性率を示し、履歴現象がずっと少なくなる。どのような理論により拘束するものではなく、微細構造における網様体およびバッチ中の繊維状アルミナの使用から得られた材料における優先的な結晶配向のために、微小亀裂の量または長さは、粒状アルミナから得られた対応する材料におけるよりも、減少しているか、または異なるレベルの微小亀裂エネルギーに関連している。] 図2A [0021] バッチ組成物および原材料 セラミック形成バッチ混合物に使用できるアルミニウム含有繊維状材料の例としては、アルミナ、アルミノケイ酸塩、チタン酸アルミニウム、およびマグネシオアルミノケイ酸塩が挙げられる。以下の例においては、中央繊維長が3mmであり、直径が3〜25マイクロメートルである、96〜97%のAl2O3および3〜4%のSiO2の組成を有する繊維を、繊維状原材料として使用した。繊維のこれらの組成および寸法は、例示であって、制限ではない。他の繊維の寸法または組成を使用して差し支えない。] [0022] 例示のチタン酸アルミニウム−長石セラミック複合体の調製について、以下のバッチ材料を、アルミナ源として異なる組合せで用いた:約10μmの平均粒径および広い粒径分布の粗い粒状アルミナ、1μm以下の平均粒径および広い粒径分布の微細な粒状アルミナ、水和アルミナおよびアルミナ繊維。バッチ成分は、マイクロメートル未満の粒径の微細なチタニア、粗いまたは微細なシリカおよび粗い炭酸ストロンチウムをさらに含有した。このバッチは、異なる細孔径を生じる、細孔形成剤、すなわち、ジャガイモデンプンなどの粗いデンプン、またはトウモロコシデンプンなどの微細なデンプン、および/またはグラファイトを含み、粗いデンプンは、微細なデンプンよりも大きな細孔を生じる。チタン酸アルミニウム−長石バッチの例示の原材料特性が表1に列記されている。] [0023] チタン酸アルミニウム−長石複合体を形成するための例示のバッチ組成が表2に列記されている。3.5:1のおおよその範囲のチタン酸アルミニウムと長石の混合物を生るバッチ組成物を選択した。] [0024] 表2において、CS=トウモロコシデンプン、PS=ジャガイモデンプン、g=グラファイト、Aは10と15マイクロメートルの間の中央粒径を有する粗いアルミナ粉末であり、Bはマイクロメートル未満の中央粒径を有する微細なアルミナであり、%は無機物の%で与えられており、細孔形成剤(ジャガイモデンプン、トウモロコシデンプンおよびグラファイト)は、無機物に対する上乗せ添加として報告されている。押出バッチは典型的に、約30%のレベルで水を含んだ。いくつかのバッチは追加の滑剤を含んだ。] [0025] ここに開示された異方性微細構造を有する低膨張セラミックを異なる成形プロセスにより得た。ある実施の形態において、原材料のスラリーをある形状に加圧することができる。他の実施の形態において、原材料のペースト(結合剤および水を含む)を、例えば、ラム押出機または二軸スクリュー押出機もしくは両方の組合せを使用することによって、ハニカム形状に押し出すことができる。ある実施の形態において、1つ以上の装置を用いて、後に微細なダイを備えた押出機に投入できるスパゲッティー状押出物を生成する粗いダイを備えたラム押出機などの、押出ダイに通す押出し前に、前駆体繊維を配向させてもよい。得られた成形体、すなわち、未焼成ウェアを乾燥させ、次いで、焼成しても差し支えない。焼成中、繊維状前駆体を含む無機原材料は、最終的なセラミック製品に反応されるか、または転化される。] [0026] 成形例1:異方性AT−長石複合体を形成するための圧縮スラリー 表2に示されたバッチ組成A16は、繊維平均長が3.2mm、平均直径が3マイクロメートルである、97%のAl2O3および3%のSiO2の組成の繊維状原材料を使用した。繊維は、30分間に亘る三軸回転乾燥混合によりバッチ中に含ませた。14質量%の水および1%の界面活性剤(Pluronic F127、BASF)を、アルミナミル粉砕媒質と共に2時間に亘りボールミル粉砕を使用してバッチ中に混合した。過剰の液体を他に静かに移し、ペレット(湿った)を5MPaの圧力で打ち抜いた。これらのペレットをマイクロ波乾燥し、15MPaの圧力で再度加圧した。ペレットを、1390℃と1440℃の間の最終温度で反応焼結した。X線回折パターンによれば、最終組成は、チタン酸アルミニウム、長石および残留量のアルミナとチタニアを含んだ。X線回折パターンにおけるピーク強度比は、加圧ペレットにおいて、加圧方向に対して垂直な面におけるチタン酸アルミニウムの結晶c軸の優先的な配向を示した。SEM画像は、反応生成物であるチタン酸アルミニウムおよび長石は、多結晶質網様体への圧縮方向に対して垂直に配向し、例えば、図4Aおよび4Bに見られるように、指向性気孔率を備えた異方性微細構造を形成することを示す。異方性微細構造は、チタン酸アルミニウムおよび長石の小さな粒子両方からなる多結晶質網様体からなった。負の熱膨張係数に関連するチタン酸アルミニウム粒子の結晶c軸は、加圧面に優先的に配向された。] 図4A [0027] 成形例2:異方性AT−長石複合体からなる押出ハニカム(ラム、二軸スクリュー) 異方性微細構造を備えたハニカム多孔質セラミックをラムおよび二軸スクリュー押出しにより製造した。粉末状バッチ成分、細孔形成剤および結合剤を予混した。乾燥成分を混練用パン内で混ぜ合わせ、混練しながら、繊維状アルミナおよびバッチ水を、混練混合物に加えて混合するか、または予め混練して、繊維の結合網状構造を短い繊維の粉末状ミックスに破壊し、次いで、これを他の原材料と共に混練機に加えた。適切なペーストテキスチャーに到達するまで、混練中に蒸留水を加えた。] [0028] ある場合には、バッチ材料の均一性および可塑性を改善するために、ペーストを、最初の運転と二回目の運転で9mmの直径の棒材または1mmの直径のスパゲッティーに予め押し出すのにラム押出機を使用した。次いで、このペーストをラム押出機で適切なサイズのハニカムダイとシムにより、ハニカム形状に押し出した。ここに別記しない限り、1インチ(約2.5cm)の部品について、200セル/平方インチ(約6.25cm2)および16ミル(約0.04mm)の壁厚を有するダイ構造(200/16)により、ラム押出しを行って、直径1インチ(約2.5cm)の押出部品を提供した。] [0029] 繊維状対粒状の異なる比率のバッチ原材料による未焼成ウェアを押し出した。全ての場合において、優れた未焼成ウェアが得られた。] [0030] ここに別記しない限り、300セル/平方インチ(約48セル/cm2)および14ミル(約0.035mm)の壁厚を有するダイ構造(300/14)により、連続供給二軸スクリュー押出しを行って、直径2インチ(約5cm)のハニカム押出部品を提供した。] [0031] ここに別記しない限り、押し出した未焼成ハニカム部品を、5分間に亘り中程度の出力でマイクロ波加熱炉内で乾燥させ、次いで、24時間に亘り85℃で乾燥炉内においてさらに乾燥させた。] [0032] ある実施の形態において、棒材の直径が1〜2mmまたは6〜8mmの固体棒材予備押出体をハニカム押出機に用い、ハニカム押出しの供給における棒材配向を保存し、これらの場合において、アルミナ原材料繊維は、押し出された未焼成ハニカムの押出方向により優先的な配向を示した。図3A〜3Bは、バッチ中の繊維状アルミナ原材料により得られたバッチ10から形成された押し出されたままの、乾燥された未反応(未焼成)ウェアのハニカム壁の、それぞれ、研磨された縦断面および横断面のSEM顕微鏡写真を示しており、未焼成ウェアの押出方向におけるアルミナ繊維の優先的配向を示している。] 図3A 図3B [0033] 1390℃から1440℃に及ぶ、表5に示された細孔焼成温度まで120℃/時の加熱速度、15時間に亘る保持時間、および約60℃/時の冷却速度を用いた空気中での炉内の乾燥後、4から10インチ(約10から25cm)長の押出部品を焼成した。] [0034] ある程度焼成した部品の強度は、バッチ中に繊維状アルミナ原材料を含ませた場合に、著しく改善された。400℃〜800℃の温度範囲において、バッチ中で粒状アルミナをアルミナ繊維と置き換えた場合、焼成強度は少なくとも10倍改善された。] [0035] X線回折によれば、ATバッチからの完全に焼成された材料は、チタン酸アルミニウム、長石および残留量のアルミナ、ムライトおよびチタニアを含有した。生成物の主相は、全ての場合において、チタン酸アルミニウムであった。様々な組成物の相含有量が、表5に見られる。] [0036] バッチ中の繊維状アルミナ原材料から得られた材料の微細構造は、全ての成形条件について異方性であり、異方性の程度は、粒状アルミナ対繊維状アルミナの比に依存したが、このとき、バッチ中に存在する繊維状材料が多いほど、得られた微細構造がより異方性であった。少なくともいくつかの実施の形態において、長い繊維が、スクリーンでの閉塞によるものなどの押出しを妨げないという条件で、バッチ中の前駆体アルミナ繊維が長い(長さが)ほど、焼成されたセラミック部品における微細構造の異方性の程度または量が大きいことが分かった。] [0037] 図4A〜4Nは、粒状対繊維状のアルミナ原材料の異なる比と異なる成形プロセスにより得られた材料に関する様々なハニカム壁の微細構造の図を示す。] 図4A 図4B 図4C 図4D 図4E 図4F 図4G 図4H 図4I 図4J [0038] 図4Aは、圧縮により繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックA16の焼成されたままのペレット表面のSEM顕微鏡写真である。図4Bは、圧縮により繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックA16の圧縮力の方向に対して平行な研磨された壁の縦断面のSEM顕微鏡写真である。図4Cは、ラム押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックC4の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真である。図4Dは、ラム押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックC4の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真である。図4Eは、ラム押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックC4の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真である。図4Fは、二軸スクリュー押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックCT1の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真である。図4Gは、二軸スクリュー押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックCT1の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真である。図4Hは、二軸スクリュー押出しにより繊維状アルミナ原材料から得られたセラミックCT1の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真である。図4Iは、ラム押出しにより、適切な比率1:2(表2参照)の繊維状および粒状のアルミナ原材料および過剰なアルミナから形成されたセラミックB1の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真である。図4Jは、ラム押出しにより1:2の比率の繊維状および粒状のアルミナ原材料および過剰なアルミナから形成されたセラミックB1の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真である。図4Kは、ラム押出しにより1:2の比率の繊維状および粒状のアルミナ原材料および過剰なアルミナから形成されたセラミックB1の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真である。図4Lは、ラム押出しにより粗い粒状アルミナ原材料から得られたセラミックP2の焼成されたままのハニカム壁表面のSEM顕微鏡写真である。図4Mは、ラム押出しにより粗い粒状アルミナ原材料から得られたセラミックP2の研磨されたハニカム壁の横断面のSEM顕微鏡写真である。図4Nは、ラム押出しにより粗い粒状アルミナ原材料から得られたセラミックP2の研磨されたハニカム壁の縦断面のSEM顕微鏡写真である。] 図4A 図4B 図4C 図4D 図4E 図4F 図4G 図4H 図4I 図4J [0039] 図4Oは、ラム押出しによるようなプレス加工または圧縮ペレットの(A)圧縮方向(矢印)に対して垂直な面における断面および(B)圧縮方向に対して平行な面における断面を示す斜視図である。] 図4O [0040] 図4Pは、二軸スクリュー押出しによるような押出部品(例えば、ハニカム構造)の(A)押出方向(矢印)に対して垂直な面における断面および(B)押出方向に対して平行な面における断面を示す斜視図である。] 図4P [0041] 様々な材料の性質を、様々な技法と手法により評価した。焼成したセラミック部品に存在する相は、X線回折(XRD)により特定した。X線回折には、Philips PW1830回折計(Co Kα放射線)を用いた。スペクトルは一般に20から100°(2θ)まで得た。相の寄与の定量化について、リートベルト(Rietveld)リファインメントを用いた。] [0042] ハニカム壁表面および研磨したハニカム壁の縦断面(ハニカム通路の方向に切断)および研磨したハニカムの断面(ハニカム通路に対して垂直に切断)について、標準的な走査型電子顕微鏡SEM特徴付けを行った。研磨断面の観察について、焼成ウェアにエポキシを入り込ませ、スライスし、研磨した。顕微鏡レベルで存在する気孔率と相の空間分布を、研磨サンプルの断面で視覚化した。材料の気孔率は、表5に列記した、SEM画像処理技法によって、%で表されたPSEMとして評価した。PSEMを用いて、気孔率分布における空間異方性を決定した。SEM画像処理は、平均細孔径も提供する。いくつかのサンプルについては、平均細孔表面/細孔体積の比(「細孔−表面/体積」)も、画像処理によって画像から導かれた。SEMを用いて、細孔形状分布の画像も得た。次いで、これを定量化して、気孔率に関する細孔異方性要因を導き出した。高解像度SEMを用いて、異方性微細構造および相分布の詳細を評価した。] [0043] 存在する相の球状テキスチャーを、焼成セラミック部品の大きな研磨縦断面と横断面上の大規模電子線後方散乱回折(EBSD)マッピングから走査型電子顕微鏡法(SEM)を行い、次いで、ハニカムの軸方向と接線方向におけるチタン酸アルミニウムおよび他の相の選択された結晶方向の強度分布を比較することによって導き出した。] [0044] 異なる相および元素分布の化学組成を、SEMについてのエネルギー分散X線分光法による(定性)分析および元素マッピングから得た。] [0045] 別記しない限り、気孔率、中央細孔径および細孔径分布は、水銀圧入式ポロシメータにより測定した測定値に相当する。ここに報告された値は、マイクロメリティクス社(Micromeritics)からのソフトウェアによりAutopore IV9500ポロシメータから得た。水銀圧入法では、ウォッシュバーンの式(i)] [0046] により表されるような、非湿潤液体および円筒細孔に関する毛管の法則を用いており、ここで、Dは細孔径であり、Pは印加した圧力であり、yは表面張力であり、θは接触角である。水銀の体積は圧力に正比例する。データの整理では、微分および対数微分を用いて、計算した対数直径の関数としての累積比圧入体積の一次導関数を計算した。] [0047] 水銀ポロシメトリーを用いて、浸透率を計算することもできる。浸透率は、圧力を印加した状態での材料を通るガス流量である。Autopore装置において、圧力を増加させ、臨界圧力に到達するまで、水銀がより小さな細孔を充填し、ここで、水銀は、式(ii)] [0048] により表され、ミリダルシーで報告されるように、サンプルに亘り、ここで、σは長さLcでの導電率であり、σOは細孔中のコンダクタンスである。水銀気孔率データをさらに用いて、屈曲(tortuosity)を演繹することもできる。屈曲係数は、細孔の連絡性に強く依存している。材料の内部表面とのガスの相互作用が高いほど、屈曲係数が大きい。J.Hager(PhD thesis, Lund University, Sweden 1999)は、細孔が無作為の方向に均一に分布している毛管束モデルに基づいて材料の浸透率の式を導き出した。円筒形状の流体流に関するハーゲン・ポアズイユの相関性を用い、測定可能なパラメータにより置換を行い、ダルシーの法則と組み合わせて、総細孔体積、材料の密度、細孔径による細孔体積分布、および材料の屈曲に関して材料の浸透率について式を導くことができる。総細孔体積、材料の密度、および細孔径による細孔体積分布は、水銀ポロシメトリーテストから得られる。KatzおよびThompsonも、水銀ポロシメトリーから得られる測定値に基づき、材料の屈曲の知識に依存しない、材料の浸透率についての式を導いた。Hagerの式およびKatz-Thompsonの式を組み合わせると、水銀ポロシメトリーにより収集されたデータから屈曲を決定するための手段が得られる。] [0049] 熱膨張を、4℃/分の速度で室温から1200℃までの加熱およびその後の室温までの冷却中に、0.25インチ×0.25インチ×2インチ(約0.625cm×0.625cm×5cm)の寸法の棒形サンプルについて測定した。ここに別記しない限り、テスト用棒材の縦軸をハニカム通路の方向に向け、よってハニカム部品の軸方向における熱膨張を提供した。ここに別記しない限り、ここに述べられた室温は25℃を称する。] [0050] 様々な温度範囲に関する平均熱膨張係数、室温から800℃までの温度範囲における平均熱膨張係数としてL(800℃)−L(20℃)/780℃として定義される室温から800℃の平均熱膨張係数であるK-1で表されたCTE20-800;室温から1000℃までの温度範囲における平均熱膨張係数としてL(1000℃)−L(20℃)/980℃として定義される室温から1000℃の平均熱膨張係数であるK-1で表されたCTE20-1000;500℃から900℃までの温度範囲における平均熱膨張係数としてL(900℃)−L(500℃)/400℃として定義される500℃から900℃の平均熱膨張係数であるK-1で表されたCTE500-900が、表5に列記されている。CTE500-900は、セラミック物品、特に自動車の車両における排ガス後処理のためのハニカム部品を評価または特徴付けるための適切なパラメータであり得、ここで、ハニカム部品は、厳しい急激な温度変化に曝され、それゆえ、500〜900℃の温度範囲は、そのような部品がしばしば出くわす動作温度範囲を表すであろう。] [0051] セラミックの強度は、横方向曲げ技法を用いてテストすることができ、この技法では、3つまたは4つの曲げ点を用いて、テスト検体に、破損するまで荷重をかける。破損前の最大応力が、破壊係数すなわちMORと称されることが多い。別記しない限り、強度値は、ここでは、4点曲げを用いて報告されている。MORは、2インチ(50.8mm)の下部スパン(L)および3/4インチ(19mm)の上部スパン(U)の4点曲げを用いて測定される。図5を参照すると、4点曲げテストのための検体形状は、長さが2と1/2インチ(63.5mm)、幅(b)が0.5インチ(12.7mm)、厚さ(d)が1/4インチ(6.4mm)であった。使用した力測定システムは、最大力(P)の読み出し表示装置および校正ロードセルを備えていた。MOR値は、矩形検体についてよく知られた曲げ強度式(式1):] 図5 [0052] を用いて計算した。] [0053] テストした全ての検体は、ハニカムの長手方向に通路を備えた正方形セルラ(ハニカム)構造を有した。表5には、N/m2とpsiで表されたMORが報告それており、この表は、ハニカム構造体に具体的に形成された材料を表している。しばしば壁強度(σwall)と称される物体の構造に関係ない材料強度は、ハニカムテストバーのセルラ構造を説明する従来のMOR式を変更することによって決定した。] [0054] ここで、Pは最大力であり、Lは下部スパン長さであり、bはテストバーの幅であり、dはテストバーの厚さであり、mは幅方向におけるセルの数であり、nは厚さ方向におけるセルの数であり、tは壁厚であり、pはセルのピッチである。ASTM基準C1674−08を参照のこと。] [0055] 図6は、壁強度を評価するために用いた式に使用したパラメータを表している。] 図6 [0056] 5インチ×1インチ×0.5インチ(約125mm×25mm×12.5mm)の寸法を有し、縦軸がハニカム通路の方向に向けられた棒形サンプルを用いて、曲げ共振周波数により弾性率を測定した。サンプルを1200℃に加熱し、室温まで冷却した。各温度について、弾性率を、共振周波数から直接導き、ASTMC1198−01によってサンプルの形状と質量について正規化した。微小亀裂の生じたセラミックの弾性率は、対応する微小亀裂の生じていないセラミックのものよりも小さい。微小亀裂の生じたセラミックに関する加熱および冷却サイクルにおいて得られた弾性率は広い履歴現象を示しており、この履歴現象は、700℃より高い温度までの加熱中に材料の微小亀裂が閉じ始め、これにより、約700℃から1200℃の温度範囲における加熱中の弾性率の増加を生じるという事実に関連している。1200℃辺りでは、微小亀裂の一部は、典型的に、チタン酸アルミニウム系材料においては既に閉じており、微小亀裂のより少ないセラミックが得られる。1200℃から室温までの冷却サイクルにおいて、弾性率曲線は、微小亀裂が部分的に閉じた、それゆえ、微小亀裂密度の減少したセラミックのものに最初にしたがい、これは、勾配がわずかに負である直線により特徴付けられ、その勾配は、微小亀裂密度が減少したセラミックの固有弾性率により決定される。冷却中に臨界局部応力に達した場合、さらなる冷却中に、さらに微小亀裂が形成および/または再開放し始める。冷却中の追加の微小亀裂形成の始まりは、900℃未満の温度に関する弾性率冷却曲線に観察される。次いで、弾性率は、温度の降下と共に減少し、増加する微小亀裂形成を反映する。室温では、冷却曲線の弾性率は最終的に、加熱曲線の元の出発値に到達し、これは、微小亀裂の生じたセラミックの室温弾性率EmcRTである。加熱および冷却弾性率曲線の間の履歴現象の程度は、室温での材料と1200℃で材料の微小亀裂密度の変化を反映する。別記しない限り、弾性率(EMOD)データは、ここでは室温(25℃)で:EMODRT、高温(1000℃)で:EMOD1000C、または冷却中の異なる温度で、報告されている。] [0057] 耐歪み性は、ある材料が歪みに対処する能力を記載するために、その材料の強度およびそのヤング率から導くことができる。耐歪み性が高いほど、その材料が破損しにくくなる。耐歪み性は、ハニカムの形状には関係なく、異なるセル密度または壁厚を持つ部品について、直接比較することができる。ここに用いたように、同じセル形状と壁形状について、耐歪み性は、無次元の、EMODにより割られたMORに比例し、表において、室温について評価されている。] [0058] 部品は急激な加熱と冷却中に厳しい熱サイクルを経験するので、耐熱衝撃性は、排ガス後処理用のハニカム部品を評価するまたは特徴付けるための意味のあるパラメータであり得る。ハニカム構造体の耐熱衝撃性は、その材料の強度が高いほど、弾性率が低いほど、および/または熱膨張が小さいほど、改善する。熱衝撃パラメータTSPは、耐熱衝撃性の性能指数であり、ここで、TSP=MOR/(E・CTE)である。500〜900℃の温度範囲における耐熱衝撃性の性能指数を得るために、以下の値を用いた:室温でのPaで表された破壊係数MOR、500℃でのPaで表された弾性率E、および500から900℃の1/Kで表された平均熱膨張係数CTE。] [0059] ここに開示された異方性材料は、物質における異方性、または気孔率における異方性、もしくはその両方を有していて差し支えない。ハニカムセル壁内の物質および気孔率の空間分布における異方性の定量化法を以下に提示する。] [0060] 物質および気孔率の異方性分布に関する特徴数は、研磨された壁の縦断面および横断面のSEM画像から導かれた。] [0061] サンプルの調製:焼成された押出ハニカム部品の研磨した壁の横断面は、ハニカムにエポキシを入り込ませ、押出方向(ハニカム軸)に垂直にハニカムを切断し、切断表面をダイヤモンド媒体で3マイクロメートルの最終研磨状態まで研磨することによって得た。] [0062] 焼成された押出ハニカム部品の研磨した壁の縦断面は、ハニカムの1つの壁を切り出し、ハニカムにエポキシを入り込ませ、ハニカムを半分の厚さまで研削し、ハニカムをダイヤモンド媒体で3マイクロメートルの最終研磨状態まで研磨することによって得た。] [0063] SEMにおける画像の取得:研磨した壁の横断面と縦断面は、25KVの加速電圧を使用した後方散乱電子(BSE)による走査型電子顕微鏡(SEM)によって画像化した。両断面について、画像は、少なくとも0.795μm毎ピクセルの画像解像度および画像サイズにおける±2ピクセル(1.590μm)の精度となるように、150倍の倍率で獲得した。] [0064] 各画像は、関心のある(840×2)ピクセル×(360×2)ピクセルの操作区域を用いて走査した。ウェブを横切る180本の走査線およびウェブに沿った360本の走査線を使用した。] [0065] 画像処理手法:例えば、Image Proなどの画像処理プログラムを使用し、各画像の選択された区域に適用して差し支えない。その区域は、研磨した壁の断面の内側にあり、壁表面を含まないように選択される。この区域はまた、ウェブの横断面とならないように選択される。画像定義は、少なくとも(840×2)ピクセル×(360×2)ピクセルであるように選択される。その区域は、x方向およびy方向に広がる。以下に報告した結果は、Image Pro画像処理プログラムを使用して得た。] [0066] 横断面−方向1−因子を得るために、選択した画像区域を方向1に垂直な方向において幅2ピクセルのバンドに分割する。バンドは、隣接しており、重複せず、それらの合計が全画像を網羅する。各バンドについて、全ての個々の細孔および物質(固体)のセグメントの長さを測定する(画像処理において黒−白コントラスト識別を使用して)。これを全てのバンドについて繰り返す。画像における各個々の細孔セグメントの長さを、方向1の横断面についての細孔長さの分布プロットにおいて報告する。この分布は、方向1における平均細孔長さd50pore−cross−dir1により特徴付けられる。分布幅および他のdxなどの、分布の他の特徴を導いても差し支えなく、ここで、xは、例えば、1から99までの値(単なる「d50」ではない)であり得る。画像における各個々の物質セグメントの長さを、方向1における横断面の物質セグメントの長さの分布プロットにおいて報告する。この分布は、方向1における平均物質セグメント長さd50matter−cross−dir1により特徴付けられる。] [0067] この手法を、横断面画像について方向1に垂直な方向、すなわち、方向2に繰り返して、横断面−方向2−因子を決定する。重ねて、画像における各個々の細孔セグメントの長さは、方向2における横断面における細孔長さの分布プロットにおいて報告し、画像における各個々の物質セグメントの長さを、方向2の横断面についての物質セグメントの長さの分布プロットにおいて報告する。細孔セグメント長さ分布は、方向2における平均細孔長さd50pore−cross−dir2により特徴付けられる。分布幅および他のdxなどの、分布の他の特徴を導いても差し支えなく、ここで、xは、例えば、1から99までの値(単なる「d50」ではない)であり得る。] [0068] 物質セグメント長さ分布は、方向2における平均物質セグメント長さd50matter−cross−dir2により特徴付けられる。] [0069] 異方性因子は、横断面における細孔および物質分布について定義される:] [0070] 縦断面−押出方向における−因子を得るために、選択した画像区域を、ハニカムの長軸であり壁の長軸である、押出方向に対して垂直な方向において、幅2ピクセルのバンドに分割する。バンドは隣接し、重複せず、それらの合計が全画像を網羅する。各バンドについて、全ての個々の細孔および物質(固体)セグメントの長さを測定する(画像処理において白−黒コントラスト識別を使用して)。これを全てのバンドについて繰り返す。画像における各個々の細孔セグメントの長さを、押出方向の縦断面についての細孔長さの分布プロットにおいて報告する。この分布は、押出方向における平均細孔長さd50pore−long−extrdirにより特徴付けられる。分布幅および他のdxなどの、分布の他の特徴を導いても差し支えなく、ここで、xは、例えば、1から99までの値(単なる「d50」ではない)であり得る。画像における各個々の物質セグメントの長さを、押出方向における縦断面の物質セグメントの長さの分布プロットにおいて報告する。この分布は、押出方向における平均物質セグメント長さd50matter−long−extrdirにより特徴付けられる。] [0071] この手法を、縦断面画像について押出方向に垂直な方向に繰り返して、縦断面−垂直方向−因子を決定する。重ねて、画像における各個々の細孔セグメントの長さは、押出方向に対して垂直な方向における縦断面における細孔長さの分布プロットにおいて報告し、画像における各個々の物質セグメントの長さを、押出方向に対して垂直な方向の縦断面についての物質セグメントの長さの分布プロットにおいて報告する。細孔セグメント長さ分布は、押出方向に対して垂直な方向における平均細孔長さd50pore−long−perpextrdirにより特徴付けられる。分布幅および他のdxなどの、分布の他の特徴を導いても差し支えなく、ここで、xは、例えば、1から99までの値(単なる「d50」ではない)であり得る。] [0072] 物質セグメント長さ分布は、押出方向に対して垂直な方向における平均物質セグメント長さd50matter−long−perpextrdirにより特徴付けられる。] [0073] 異方性因子は、縦断面における細孔および物質分布について、押出方向における上述した導いた数の、押出方向に対して垂直な方向における上述した導いた数の比として、定義される:] [0074] 完全に等方性である微細構造について、4つの比、Af−matter−long、Af−pore−long、Af−matter−cross、Af−pore−crossは、全て1に等しい。] [0075] 微細構造における異方性について、1つまたはいくつかの因子は1から外れる。] [0076] 物質分布における異方性は、因子Af−matter−longまたはAf−matter−crossの1からの偏差により特徴付けられる。1からの偏差が大きいほど、異方性が大きい。] [0077] 気孔率の空間分布における異方性は、因子Af−pore−longまたはAf−pore−crossの1からの偏差により特徴付けられる。1からの偏差が大きいほど、異方性が大きい。単純化した実例は、単純な形状を有する一連の個々の細孔を有する材料によって提供できる。例えば、球状の細孔について、気孔率は等方性であり、異方性比は、両方の方向において1に等しい。長軸が空間のある方向に優先的に向いている楕円細孔について、空間における気孔率分布は異方性となり、それらの比は1から外れる。異方性と1からの偏差が大きいほど、楕円は空間において優先的に配向され、楕円の平均アスペクト比が大きい。これらの単純な例は、例示としてのみ意味を持つ。理想化されていない細孔形状を有する材料において、細孔は単純な形状を有さず、強固に相互接続されていないであろうし、それゆえ、上述したより複雑な画像分析が必要である。] [0078] ここに開示したような異方性微細構造を備えた材料について、格子熱膨張が異方性である粒子の異方性微細構造および結晶テキスチャーの両方が、部品に高い靭性を提供するのに役立ち、亀裂の伝搬とマクロ亀裂の形成を減少させるのに役立つ。以下の表は、ここに開示された材料の高強度を示している。] [0079] 表3は、粒状アルミナ(繊維を含まない)バッチからの1インチ(約2.5cm)のラム押出しおよびその後の焼成により形成されたセラミック物品の例を示している。] [0080] 表4は、粒状アルミナと繊維状アルミナが混合されたバッチからの1インチ(約2.5cm)のラム押出しにより押し出されたセラミックハニカムの性質の例を示している。] [0081] 表5は、繊維状アルミナ(粒状を含まない)、CS細孔形成剤を含むバッチからの1インチ(約2.5cm)ラム押出しにより押し出されたセラミックハニカムの性質の例を列記している。C1は、バッチ中に細孔形成剤を含まなかった。C4〜C6は、バッチ中に過剰の量のアルミナ繊維を有した。] [0082] 表6は、繊維状アルミナ(粒状を含まない)、CS細孔形成剤を含むバッチからの1インチ(約2.5cm)ラム押出しにより押し出されたセラミックハニカムの性質の追加の例を列記している。C9およびC10は、より高レベルのトウモロコシデンプンを有した。] [0083] 表7は、表5は、繊維状アルミナ(粒状を含まない)、PS細孔形成剤を含むバッチからの1インチ(約2.5cm)ラム押出しにより押し出されたセラミックハニカムの性質の例を列記している。様々なPS細孔形成剤レベルを使用した。] [0084] 表8は、繊維状アルミナ(粒状を含まない)、PS細孔形成剤を含むバッチからの1インチ(約2.5cm)ラム押出しにより押し出されたセラミックハニカムの性質の例を列記している。C16は、バッチ中にトール油を含み、篩にかけなかった。C17は、バッチ中に繊維を過剰に有した。C18において、繊維は予め混練した。C18およびC19において、繊維は、バッチ中で異なる長さ(C19は長い繊維を含んだ)であった。C20は水酸化物は使用しなかった。C21は3%の長石を生成した。] [0085] 表9は、異なるタイプの繊維状アルミナ(粒状を含まない)、PS細孔形成剤を含むバッチからの1インチ(約2.5cm)ラム押出しにより押し出されたセラミックハニカムの性質のさらに別の例を列記している。] [0086] 表10は、異なるタイプの繊維状アルミナ(粒状を含まない)、PS細孔形成剤を含むバッチからの1インチ(約2.5cm)ラム押出しにより押し出され、より薄い壁が形成されたセラミックハニカムの性質のさらに別の例を列記している。] [0087] 表11は、二軸スクリュー押出機により形成された2インチ(約5cm)の直径のセラミックハニカム物品の例を示している。表に挙げられたMOR値は、多数のMOR測定値に基づく平均である。CT6では、押出前にリトルフォード・ミキサにおいて長いバッチ混練時間を使用した。] [0088] 表12は、同じバッチを用いたが、焼成温度が異なる、二軸スクリュー押出機によって繊維状原材料により形成された2インチ(約5cm)の直径のセラミックハニカム物品のさらに別の例を示している。] [0089] 表13は、繊維状原材料により製造され、二軸スクリュー押出機により形成された薄壁で、2インチ(約5cm)の直径のセラミックハニカム物品のさらに別の例を示している。CT3の例では、バッチ中に15%のトウモロコシデンプンを使用し、押出しは、二軸スクリュー押出機に通して行って、400セル/平方インチ(約64セル/cm2)および8ミル(0.008インチ(約0.2mm))の壁厚のウェブを有する薄壁の2インチ(約5cm)の直径のセラミックハニカムを形成した。CT4では、バッチ中に15%のジャガイモデンプンを使用し、押出しは、二軸スクリュー押出機に通して行って、400セル/平方インチ(約64セル/cm2)および8ミル(0.008インチ(約0.2mm))の壁厚のウェブを有する薄壁の2インチ(約5cm)の直径のセラミックハニカムを形成した。] [0090] 表3から分かるように、ここに開示したバッチの実施の形態は、高い気孔率を生じることができる。バッチ中に細孔形成剤を使用しなくとも、バッチ中のアルミナ繊維により、例えば、C1の例により、9マイクロメートルの中央細孔径で46%の気孔率を有する部品が得られた。C2〜C8の例などの、平均細孔径が12〜15マイクロメートルの範囲にある焼成ウェアにおいて、細孔形成剤としてのたった15%のトウモロコシデンプンの添加により、気孔率を60%に到達させることができた。C12、C16、およびC18〜20の例などのように、バッチにおいてトウモロコシデンプンの代わりにジャガイモデンプンを15%使用して、約55〜60%の気孔率で、15〜17マイクロメートルの範囲にある大きな平均細孔径が生じた。50%のジャガイモデンプンの添加で、例えば、C15の例で、高い気孔率、例えば、69%が生じた。] [0091] 図7は、狭い細孔径分布での幅広い中央細孔径を示す、ここに開示した様々な材料の細孔径分布を示すグラフである。図7は、全てが、15%の細孔形成剤(B1−ジャガイモデンプン;B6,C5,CT1,B8−トウモロコシデンプン)および様々なレベルの繊維状アルミナと異なるサイズの粒状アルミナにより得られた、50%と62%の間の気孔率を有する、ここに開示された材料を示している。このグラフは、異方性微細構造を有するここに開示された高気孔率の材料が、ここに開示されたような達成可能な幅広い範囲の中央細孔径分布から選択することによって提供できることを示している。例えば、ジャガイモデンプンにより製造された異方性材料は、12から25マイクロメートルの範囲にある中央細孔径を提供でき、これは、ディーゼル微粒子フィルタに適しており、トウモロコシデンプンおよび粗いアルミナまたは非常に低レベルの粒状アルミナにより製造された異方性材料は、10〜15マイクロメートルに及ぶ細孔径を有する非常に高気孔率の材料を提供でき、これは、高い気孔率および細孔の相互接続性のために、ディーゼル微粒子フィルタの用途において有用であり得る。ここに開示された材料は、50%より大きいまたはさらには60%より大きい、さらには65%より大きい、ある実施の形態においては、68%より大きい気孔率を提供でき、そのような材料は、自動車用基体、ディーゼルまたはガソリン微粒子フィルタなどの用途、および部分または完全NOx添加の機能が組み込まれた触媒フィルタなどの機能性フィルタにおいて使用できる。] 図7 [0092] 同様の細孔形成剤レベルで、他のバッチ原材料(細孔形成剤を含む)が同じままであれば、粒状アルミナバッチ原材料を繊維状アルミナ原材料と置き換えることによって、約5〜15%高い気孔率(粒状アルミナバッチ原材料と比較して)が達成できることが分かった。同じ量とタイプの細孔形成剤で、適した繊維状アルミナおよび適切な加工処理によるバッチで、典型的に、5〜15%高い気孔率を達成し、一方で、大きなサイズの粒状アルミナ原材料のバッチから得られた比較材料の中央細孔径を維持したことが観察された。図8は、全てが同じ量の細孔形成剤(すなわち、15%のジャガイモデンプンまたはトウモロコシデンプン)を使用した、達成できる気孔率の範囲を示す、粗い粒状アルミナと共に、バッチ中の繊維状アルミナの濃度の関数としての気孔率のグラフを示している。ある実施の形態において、バッチに25%未満の原材料繊維を使用した場合、気孔率は50%より大きかった。他の実施の形態において、バッチに45%より多く原材料繊維を使用した場合、気孔率は55%より大きく、さらには60%より大きかった。] 図8 [0093] 一般に、ここに開示された材料は、狭い細孔径分布を示した。特に、非常に大きい細孔と非常に小さい細孔の寄与が、ここに開示した異方性材料において、著しく低下した。d因子(df=(d50−d10)/d50)が0.5未満であることが好ましく、0.4未満がより好ましく、0.3未満がさらにより好ましい。このd因子は、フィルタに触媒を使用するための材料の適用性に関する有用な指標であり得、この値が低いほど、触媒を収容し、それを効率的に使用するための基体として、一般により適している。細孔構造の適性への他の指標は、その両方とも未被覆基体の背圧への兆候を提供する、細孔径分布(d90−d10)/d50の幅または浸透率などの、細孔網状構造特徴である。低い圧力降下は、高い気孔率および狭い細孔径分布および大きい細孔径により向上し、濾過効率は、小さい細孔径での狭い細孔径分布により向上する。] [0094] 一般に、ここに開示された材料は、高い壁気孔率を示し、粒状原材料により得られた対応する製品と比較して、それらの材料は、低い圧力降下および高い濾過効率の利点を組み合わせるのに有用な、小さい平均細孔径および狭い細孔径分布で高い浸透率を示した。] [0095] セラミック物品は、押出しの代わりに、バッチA16を加圧成形することによって形成したことに留意されたい。] [0096] ここに開示した材料は、熱膨張が非常に小さい相を含むことが好ましく、チタン酸アルミニウムの主相がより好ましい。チタン酸アルミニウム結晶は、熱膨張において異方性を示す。両方の結晶構造は、加熱下で、a軸とb軸の膨張を示し、c軸で収縮を示す。室温から800℃までの完全に負の平均熱膨張係数から、正の平均係数までに及ぶ、ここに開示された異方性AT系材料の実施の形態に関する熱膨張における幅広い範囲の応答が示された。ある材料は、室温から800℃までの範囲において、非常に小さい、ほとんどゼロの平均熱膨張係数を有し、例えば、この温度範囲において、その軸方向に沿って、B1の材料は0.2×10-7/Kの係数を有し、C2の材料は−1.1×10-7/Kの係数を有する。ある材料(C9,C10の例などの)は、この温度範囲において、その軸方向に−6×10-7/Kの負の係数を有する。平均係数が異なるだけでなく、加熱および冷却曲線の形状も異なる。その上、膨張曲線の傾斜の差も観察される。いくつかの非常に平らな曲線は、高温範囲用途について非常に低い熱膨張を提供できる。結論として、ここに開示した異方性AT系材料は、異なる量の繊維状アルミナ、異なるサイズの粒状アルミナおよび異なるタイプの細孔形成剤を使用することによって達成されるように、様々な熱膨張挙動、絶対値、および温度依存性を提供できる。] [0097] 図9は、ここに開示した異なる材料に関する加熱および冷却サイクル中の熱膨張および収縮を比較したグラフであり、これらの材料が満たせる幅広い熱膨張を示している。実線は加熱の際の膨張を表し、点線は冷却の際の収縮を表す。図9において、所定の加熱曲線に対応するそれぞれの冷却曲線(点線)は、1000℃での対応する加熱曲線(実線)以下で確認できる。] 図9 [0098] 異方性微細構造により、強度が改善される。異方性微細構造を持たない現行の従来技術の材料および対照検体(P2)に対する、(300/14)構造のハニカムのMORおよび気孔率の比較により、MORの改善が示される。原材料として、粒状アルミナにより製造された材料と比較すると、繊維状アルミナにより製造された材料は、非常に高い気孔率でさえ、高い強度を示す。] [0099] 図10は、気孔率の関数としての様々なハニカムのMORのグラフである。これらの材料は、様々なタイプのバッチ用アルミナ(粒状または繊維状)から製造され、300セル/平方インチ(約48セル/cm2)および14ミル(0.014インチ(約0.35mm))のハニカム体に押し出され、焼成された。これらのハニカム体は、全て粒状アルミナ(○)、F1アルミナ繊維(◆)、F2アルミナ繊維(□)、F3アルミナ繊維(X)、またはF3アルミナ繊維(△)を含むバッチから製造した。ここに開示した異方性材料のいくつかの実施の形態において、MORは、(300/14)ハニカム構造について、350psi(約2.41MPa)より大きく、他の実施の形態において、380psi(約2.62MPa)より大きく、他の実施の形態において、さらには400psi(約2.76MPa)より大きい。ある実施の形態において、ディーゼル微粒子フィルタなどの微粒子フィルタは、異方性AT系材料から製造でき、これは、おそらく60%の高い気孔率による低い圧力降下、および小さい細孔径による高い濾過効率を提供するが、それでもまだ要求される低い背圧は満たすであろう。] 図10 [0100] どのような特定の理論に拘束することを意図するものではなく、チタン酸アルミニウムセラミックの熱膨張は、相の混合物およびそれらの結晶配向により影響を受け、微小亀裂形成によっても低下させることができる。一般に、微小亀裂密度が高いほど、CTEが低くなる。セラミックにおける微小亀裂密度は、微細構造中の粒子間の局部的な方位差および冷却中に蓄積する局部的な歪みと相関する。モノリスATセラミックに考えられる極端な場合は、ほとんど単結晶のように挙動し、微小亀裂を形成しないほとんど方位差のない粒子を有する微細構造および冷却中に高い応力を蓄積し、かなりの微小亀裂の形成を誘発するであろう大きなc−a,b方位差(c−は、負の熱膨張係数を示すチタン酸アルミニウムの結晶軸であり、a,bは正の膨張を示す)のある粒子を有する微細構造である。アルミニウム−長石複合体としての多相セラミックにおいて、冷却中の応力は、チタン酸アルミニウム相の膨張の異方性によって生じるだけでなく、熱膨張係数の大きい副相が、局部的な歪みの蓄積に寄与し、チタン酸アルミニウム粒子のさらなる微小亀裂の形成に影響する。] [0101] したがって、チタン酸アルミニウムの粒径、テキスチャーおよび主相と副相の分布が、材料における微小亀裂密度、および材料のCTEと強度に直接影響する。] [0102] ここに開示された材料は、公知のチタン酸アルミニウム系材料と比べて、微細構造およびATテキスチャーに差を示す。] [0103] 例えば、平均微粒子サイズが10マイクロメートルである粗い粒状アルミナ原材料から得られたチタン酸アルミニウム−長石複合体において、チタン酸アルミニウムの平均粒径は10〜15マイクロメートルに及び;3/2の、平均微粒子サイズが10マイクロメートルの粒状アルミナ原材料、および1/3の繊維状アルミナ原材料から得られたチタン酸アルミニウム−長石複合体において、チタン酸アルミニウムの平均粒径は5〜10マイクロメートルに及び;平均の繊維直径が3〜20マイクロメートルで長さが3mmの繊維状アルミナ原材料から得られたチタン酸アルミニウム−長石複合体において、チタン酸アルミニウムの平均粒径は5マイクロメートル未満である。] [0104] 力を印加された単純な圧縮により製造されたここに開示された材料は、加圧面において原材料のアルミナ繊維の優先的な配向を示し、対応する焼成ウェアにおいては、これもまたこの面において主な反応生成物のチタン酸アルミニウムのc軸の優先的な配向を示す。] [0105] 繊維状アルミナを有する押出部品は、ハニカムの軸方向において負の膨張c軸の強力な優先的な全体配向を示す。図11は、繊維状アルミナ原材料により得られた材料に関する負の膨張c軸に関するチタン酸アルミニウムの極点図を示している。ハニカム断面での、繊維から得られた材料に関する極点図の中心における高い強度が、ハニカムの通路方向におけるチタン酸アルミニウム結晶のc軸の強力な優先配向を示している。図11において、黒い陰影は3〜4の優先的な配向因子を示している。図12は、粗い粒状アルミナ原材料から得られた材料に関する負の膨張c軸に関するチタン酸アルミニウムの極点図を示しており、空間内のチタン酸アルミニウムのc軸について、無作為分布を示しており、ここで、この極点図は、チタン酸アルミニウムのc軸の方向に撮られ、これは、そのような優先的な結晶配向が実質的に観察されないことを示している。] 図11 図12 [0106] 対応するX線スペクトルは、チタン酸アルミニウムのc軸からの著しい寄与により、ピークからの軸方向における相対強度の差を示している。] [0107] 少なくとも1種類の繊維状原材料から得られたチタン酸アルミニウム系セラミックは、粒状(のみの)無機セラミック形成原材料から得られたチタン酸アルミニウム系セラミックと比較して、より高温でより低い弾性率を示すことが分かった。微粒子のみから得られたセラミックの弾性率(EMOD)は一般に、セラミックの加熱および冷却中に強い履歴現象を示す。同様のバッチであるが、原材料として繊維状アルミナ含むバッチにより得られた材料に関する履歴現象は、加熱−冷却サイクルにおいてそれほど強くない。粒状の粗いアルミナにより得られた比較のセラミックと繊維状アルミナ原材料から得られた材料に関するEMODは、室温で非常に似ている、すなわち、約300000psi(約2070MPa)であり、冷却の際のEMOD@1000℃/EMOD@25℃の比は、粒状アルミナから得られた材料については6より大きいのに対し、その比は、繊維状原材料については約4未満であった。それゆえ、繊維状アルミナ原材料により得られたここに開示された材料が、微粒子由来の材料と同様の室温値を示し、加熱−冷却サイクルにおいて履歴挙動を示すが、繊維状原材料により得られた開示の材料が高温では低い弾性率を示す例を見つけた。高温のE−modの改善により、高温での耐歪み性、それゆえ、高温でのより良好な耐熱衝撃性が改善され得る。何故ならば、改善された高温MOR、より低い高温弾性率およびより小さいCTEの全ての組合せが、非常に高い耐熱衝撃性に寄与するからである。] [0108] 本開示の多孔質セラミック体の様々な実施の形態は、上述した実施例により示されるような高い強度および低いCTEを示す。] [0109] 本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、300psi(約2.07MPa)より大きいMORおよび15未満、これらの実施の形態のあるものは10未満、これらの実施の形態の他のものは5未満、これらの実施の形態のさらに他のものは5以下であり−5以上である、20から1000℃のCTE(10-7/Kで表して)を含む。他の実施の形態において、多孔質セラミック体は、350psi(約2.41MPa)より大きいMORおよび15未満、これらの実施の形態のあるものは10未満、これらの実施の形態の他のものは5未満、これらの実施の形態のさらに他のものは5以下であり−5以上である、20から1000℃のCTE(10-7/Kで表して)を含む。] [0110] 本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、300/14のハニカム構造(すなわち、300セル/平方インチ(約48セル/cm2)および14ミルすなわち0.014インチ(約0.035mm)のウェブの壁厚)について600psi(約4.14MPa)より大きい、「比MOR」=MOR/(1−0.01×気孔率)として定義される比MOR(ここで、MORはpsiで表され、気孔率は%で表される)、および15×10-7/K未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては10×10-7/K未満の、これらの実施の形態の他のものにおいては5×10-7/K未満の、これらの実施の形態のさらに他のものにおいては5×10-7/K以下であり−5×10-7/K以上である、20℃から1000℃のCTEを含む。他の実施の形態において、本開示の多孔質セラミック体は、700psi(約4.83MPa)より大きい、比MOR(=MOR/(1−0.01×気孔率))(ここで、MORはpsiで表され、気孔率は%で表される)、および15×10-7/K未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては10×10-7/K未満の、これらの実施の形態の他のものにおいては5×10-7/K未満の、これらの実施の形態のさらに他のものにおいては5×10-7/K以下であり−5×10-7/K以上である、20℃から1000℃のCTEを含む。他の実施の形態において、本開示の多孔質セラミック体は、800psi(約5.52MPa)より大きい、比MOR(=MOR/(1−0.01×気孔率))(ここで、MORはpsiで表され、気孔率は%で表される)、および15×10-7/K未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては10×10-7/K未満の、これらの実施の形態の他のものにおいては5×10-7/K未満の、これらの実施の形態のさらに他のものにおいては5×10-7/K以下であり−5×10-7/K以上である、20℃から1000℃のCTEを含む。他の実施の形態において、本開示の多孔質セラミック体は、900psi(約6.21MPa)より大きい、比MOR(=MOR/(1−0.01×気孔率))(ここで、MORはpsiで表され、気孔率は%で表される)、および15×10-7/K未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては10×10-7/K未満の、20℃から1000℃のCTEを含む。] [0111] 本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、300/14のハニカム構造について300psi(約2.07MPa)より大きいMOR、および15×10-7/K未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては10×10-7/K未満の、これらの実施の形態の他のものにおいては5×10-7/K未満の、これらの実施の形態のさらに他のものにおいては5×10-7/K以下であり−5×10-7/K以上である、20℃から800℃のCTEを含む。他の実施の形態において、本開示の多孔質セラミック体は、350psi(約2.41MPa)より大きいMOR、および15×10-7/K未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては10×10-7/K未満の、これらの実施の形態の他のものにおいては5×10-7/K未満の、これらの実施の形態のさらに他のものにおいては5×10-7/K以下であり−5×10-7/K以上である、20℃から1000℃のCTEを含む。] [0112] 本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、54%より大きい気孔率、および300/14のハニカム構造について、150psi(約1.04MPa)より大きい、あるものは200psi(約1.38MPa)より大きい、あるものは300psi(約2.07MPa)より大きい、あるものは350psi(約2.41MPa)より大きいMORを含む。本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、60%より大きい気孔率、および150psi(約1.04MPa)より大きい、あるものは200psi(約1.38MPa)より大きい、あるものは300psi(約2.07MPa)より大きい、あるものは350psi(約2.41MPa)より大きいMORを含む。本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、64%より大きい気孔率、および150psi(約1.04MPa)より大きい、あるものは200psi(約1.38MPa)より大きいMORを含む。本開示の多孔質セラミック体のある実施の形態は、68%より大きい気孔率、および150psi(約1.04MPa)より大きいMORを含む。] [0113] 本開示のある実施の形態において、バッチ中の無機原材料に10質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供され、このセラミック体は、300/14ハニカムセルの構造またはその類似物について、300psi(約2.07MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては350psi(約2.41MPa)より大きいMORを有する。] [0114] 本開示のある実施の形態において、バッチ中の無機原材料に30質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供され、このセラミック体は、300/14ハニカムセルの構造またはその類似物について、250psi(約1.72MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては300psi(約2.07MPa)より大きいMORを有する。] [0115] 本開示のある実施の形態において、バッチ中の無機原材料に40質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供され、このセラミック体は、300/14ハニカムセルの構造またはその類似物について、250psi(約1.72MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては300psi(約2.07MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては350psi(約2.41MPa)より大きい、あるものにおいては400psi(約2.76MPa)より大きいMORを有する。] [0116] 本開示のある実施の形態において、バッチ中の無機原材料に50質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供され、このセラミック体は、300/14ハニカムセルの構造またはその類似物について、300psi(約2.07MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては350psi(約2.41MPa)より大きいMORを有する。] [0117] 本開示のある実施の形態において、バッチ中の無機原材料に5質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供され、このセラミック体は、600psi(約4.14MPa)より大きい比MOR=(1−気孔率(%で表して))として定義される比MOR(psiで表される)を有する。ある実施の形態において、多孔質セラミックは、比MORが、700psi(約4.82MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては800psi(約5.52MPa)より大きくなるように、バッチ中の無機原材料に10質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから製造される。] [0118] 本開示のある実施の形態において、バッチ中の無機原材料に40質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供され、このセラミック体は、比MORが、400psi(約2.76MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては500psi(約3.45MPa)より大きい、600psi(約4.14MPa)より大きい、700psi(約4.82MPa)より大きい、800psi(約5.52MPa)より大きい、さらには900psi(約6.21MPa)より大きいように比MOR(psiで表される)を有する。本開示のある実施の形態において、比MORが、400psi(約2.76MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては500psi(約3.45MPa)より大きい、600psi(約4.14MPa)より大きい、700psi(約4.82MPa)より大きい、さらには800psi(約5.52MPa)より大きいように、バッチ中の無機原材料に50質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供される。本開示のある実施の形態において、比MORが、400psi(約2.76MPa)より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては500psi(約3.45MPa)より大きい、600psi(約4.14MPa)より大きい、700psi(約4.82MPa)より大きい、さらには800psi(約5.52MPa)より大きいように、バッチ中の無機原材料に55質量%より多い前駆体繊維を含むバッチから多孔質セラミック体が提供される。] [0119] 本開示のある実施の形態において、多孔質セラミック体は、1.00未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては0.90未満、他のものにおいては0.70未満の(d50−d10)/d50の値を示す。ある実施の形態において、(d50−d10)/d50は0.25より大きく、0.90未満である。他の実施の形態において、(d50−d10)/d50は0.6未満である。さらに他の実施の形態において、(d50−d10)/d50は0.35未満である。] [0120] 本開示のある実施の形態において、多孔質セラミック体は、5.0未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては3.0未満、他のものにおいては2.0未満の(d90−d10)/d50の値を示す。ある実施の形態において、(d90−d10)/d50は0.5より大きく、3.00未満である。] [0121] 本開示のある実施の形態において、多孔質セラミック体は、20未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては15未満の屈曲を示す。他の実施の形態において、多孔質セラミック体は、20未満の、これらの実施の形態のあるものにおいては15未満の屈曲を示す。他の実施の形態において、多孔質セラミック体は、2より大きい、これらの実施の形態のあるものにおいては5より大きい屈曲を示す。ある実施の形態において、屈曲は5より大きく15未満である。] [0122] 表14は、焼成された組成物における結晶相とガラスを示している。] [0123] 表15は、異方性微細構造を有するセラミック組成物の様々な例を列記している。C4およびP2の例は、ラムにより押し出され、表15の残りの例は、二軸スクリューにより押し出された。] [0124] ここに開示されたセラミックのある実施の形態において、異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体は、異方性因子であるAf−pore−longにより特徴付けられ、ここで、1.2<Af−pore−long<5、ある実施の形態において、1.25<Af−pore−long<3。] [0125] ここに開示されたセラミックのある実施の形態において、異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体は、異方性因子であるAf−matter−longにより特徴付けられ、ここで、1.2<Af−matter−long<5、ある実施の形態において、1.25<Af−matter−long<3。] [0126] ここに開示されたセラミックのある実施の形態において、異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられ、ここで、5>Af−pore−long>1.2および5>Af−matter−long>1.2。] [0127] ここに開示されたセラミックのある実施の形態において、異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられ、ここで、3>Af−pore−long>1.25および3>Af−matter−long>1.3。] [0128] ここに開示されたセラミックの一組の実施の形態において、Af−pore−long>1.25およびAf−matter−long>1.3。別の組の実施の形態において、セラミックは、1.25<Af−pore−long<3と0.9<Af−pore−cross<1.1の空間気孔率分布の異方性、および1.2<Af−matter−long<3と0.85<Af−matter−cross<1.15の空間物質分布の異方性により特徴付けられる。] [0129] 多孔質のチタン酸アルミニウム系ハニカムセラミック物品は、低熱膨張、高気孔率、低ヤング率および高強度を併せ持つここに開示された材料により製造でき、触媒用基体(例えば、自動車用触媒コンバータ)およびフィルタ(例えば、微粒子フィルタまたはディーゼル微粒子フィルタ)用途にとって魅力的である。] [0130] 形成されたチタン酸アルミニウム複合体製品の加工処理中、アルミナ、チタニアなどの原材料、および例えば、酸化ストロンチウム、長石を形成するためのシリカなどの、第2相を形成するための原材料を、有機結合剤、細孔形成剤および水と混合して、可塑化または可塑性混合物を形成することができる。] [0131] この可塑性混合物は、「未焼成体(green body)」としてこの業界において知られている所望の形状に押し出されるかまたは他の様式で成形される。成形は、混合された原材料をダイに通して押し出すことによって行うことができる。次いで、未焼成体を乾燥させ、その後焼成することができる(例えば、原材料の組合せに依存して、約1350℃から約1450℃までの温度に)。乾燥および焼成プロセス中に、原材料が反応し、様々な中間体を経てもよく、最終的な結晶質チタン酸アルミニウム複合体が形成される。成形された未焼成部品は、焼成によって、固形化した耐久性のセラミック物品に変わる。ある実施の形態において、このセラミックの主な固相は、チタン酸アルミニウム相の強力な結晶テキスチャーを示し、チタン酸アルミニウムの結晶c軸の強い優先的な配向は押出方向(または加圧されたときのみ、加圧方向に対して垂直な方向)にある。] [0132] ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)などのフィルタは、ハニカム多孔質セラミックから、通路(例えば、両端でなどの、市松模様にある周囲の通路)を施栓して、入口通路と出口通路を備えたフィルタを形成することによって得ることができる。次いで、排ガスがハニカムの壁を流通する。多孔質ハニカム壁の通過中に、排ガスからの小さな微粒子が細孔表面上に堆積し、それゆえ、排ガスを濾過する。このように形成された煤のケーキは、例えば、DPFが車両の寿命と同程度の寿命を有するように、再生サイクル中に定期的に燃焼される。] [0133] ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)などのフィルタは、ここに開示された組成物から製造して、高い気孔率および強度を有することができ、そのようなフィルタは、機能を持たせて、部分または完全NOx除去などの追加の排ガス後処理機能を可能にしても差し支えない。] [0134] ここに開示されたある態様において、多孔質セラミック体は、異方性因子Af−pore−longにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、1.2<Af−pore−long<5である。ある実施の形態において、1.25<Af−pore−long<3である。] [0135] ここに開示された別の態様において、多孔質セラミック体は、異方性因子Af−matter−longにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、1.2<Af−matter−long<5である。ある実施の形態において、1.25<Af−matter−long<3である。] [0136] ここに開示されたセラミックの別の態様において、多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、5>Af−pore−long>1.2および5>Af−matter−long>1.2である。] [0137] ここに開示されたセラミックの別の態様において、多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、3>Af−pore−long>1.25および3>Af−matter−long>1.3である。] [0138] ここに開示されたセラミックの別の態様において、多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、1.25<Af−pore−long<3および0.9<Af−pore−cross<1.1である。] [0139] ここに開示されたセラミックの別の態様において、多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、1.2<Af−matter−long<3および0.85<Af−matter−cross<1.15である。] [0140] ここに開示されたセラミックの別の態様において、多孔質セラミック体は、第1の異方性因子であるAf−pore−long、第2の異方性因子であるAf−pore−cross、第3の異方性因子であるAf−matter−long、および第4の異方性因子であるAf−matter−crossにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、ここで、1.25<Af−pore−long<3および0.9<Af−pore−cross<1.1、並びに1.2<Af−matter−long<3および0.85<Af−matter−cross<1.15である。] [0141] ここに開示された別の態様において、多孔質セラミック体は、異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなり、この異方性微細構造は、配向された多相多結晶質網様体からなる。ある実施の形態において、この網様体は、主固相と少なくとも副固相からなる。ある実施の形態において、その微細構造は、配向されていない構成体をさらに含む。ある実施の形態において、微細構造は微小亀裂を含む。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子5>Af−pore−long>1.2を有する。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子3>Af−pore−long>1.2を有する。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子5>Af−matter−long>1.2を有する。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子3>Af−matter−long>1.2を有する。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子Af−pore−longおよびAf−matter−longを有し、5>Af−pore−long>1.25および5>Af−matter−long>1.3である。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子Af−pore−longおよびAf−matter−longを有し、3>Af−pore−long>1.25および3>Af−matter−long>1.3である。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子Af−pore−longおよびAf−pore−crossを有し、1.25<Af−pore−long<3および0.9<Af−pore−cross<1.1である。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子Af−matter−longおよびAf−matter−crossを有し、1.2<Af−matter−long<3および0.85<Af−matter−cross<1.15である。ある実施の形態において、微細構造は、異方性因子Af−pore−long、Af−pore−cross、Af−matter−longおよびAf−matter−crossを有し、1.25<Af−pore−long<3および0.9<Af−pore−cross<1.1、並びに1.2<Af−matter−long<3および0.85<Af−matter−cross<1.15である。] [0142] 本開示のこの態様のある実施の形態において、網様体は多結晶質である。ある実施の形態において、それらの結晶は、0.5および100マイクロメートルの間の最大寸法を有する。ある実施の形態において、主相の結晶の大半は、1および50マイクロメートルの間の最大寸法を有する。ある実施の形態において、主相の結晶の大半は、1および10マイクロメートルの間の最大寸法を有する。ある実施の形態において、網様体は、セラミック体の5質量%より多くを構成する。ある実施の形態において、網様体は、セラミック体の5質量%と60質量%の間を構成する。ある実施の形態において、網様体はセラミック体の60質量%より多くを構成する。] [0143] この態様のある実施の形態において、網様体は、主固相および少なくとも1つの副固相からなる。この主固相はチタン酸アルミニウムである。ある実施の形態において、副固相は、長石、ムライト、コージエライト、スピネル、チタン酸ストロンチウム、およびそれらの組合せからなる群より選択される。ある実施の形態において、副固相は、アルミニウム、チタン、ケイ素、マグネシウム、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属、遷移金属の酸化物、並びにそれらの組合せからなる群より選択される。ある実施の形態において、第1の副固相は、長石、ムライト、コージエライト、スピネル、チタン酸ストロンチウム、およびそれらの組合せからなる群より選択される。ある実施の形態において、第2の副固相は、アルミニウム、チタン、ケイ素、マグネシウム、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属、遷移金属の酸化物、並びにそれらの組合せからなる群より選択される。ある実施の形態において、網様体の少なくともあるものの外部領域は主固相からなり、その網様体の内部領域は副固相からなる。ある実施の形態において、副固相はセラミック形成前駆体からなる。ある実施の形態において、副固相は、アルミニウム、チタン、ケイ素、マグネシウム、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属、遷移金属の酸化物、並びにそれらの組合せからなる群より選択される。] [0144] この態様の好ましい実施の形態において、網様体は、チタン酸アルミニウムの主固相からなる。ある実施の形態において、微細構造は、多相結晶質凝集塊体をさらに含む。] [0145] この態様のある実施の形態において、多孔質体は、40%より大きい、または50%より大きい、または55%より大きい、または60%より大きい、またはさらには65%より大きい気孔率を有する。] [0146] この態様のある実施の形態において、多孔質体は、10マイクロメートルより大きい中央細孔径を有する細孔を含む。ある実施の形態において、多孔質体は、5マイクロメートルより大きい中央細孔径を有する細孔を含む。ある実施の形態において、多孔質体は、10マイクロメートル未満の中央細孔径を有する細孔を含む。ある実施の形態において、多孔質体は、20マイクロメートル未満の中央細孔径を有する細孔を含む。ある実施の形態において、多孔質体は、10マイクロメートルより大きく20マイクロメートル未満の中央細孔径を有する細孔を含む。] [0147] この態様のある実施の形態において、多孔質体は、20℃から1000℃の温度範囲において25×10-7/K未満の大きさの平均CTEを有する。ある実施の形態において、多孔質体は、軸方向において、20℃から1000℃の温度範囲にある全温度において5×10-7/K未満の大きさの平均CTEを有する。ある実施の形態において、多孔質体は、軸方向において、20℃から1000℃の温度範囲において負の平均熱膨張係数を有する。ある実施の形態において、多孔質体は、軸方向において、20℃から1000℃の全温度について1,400,000psi(約9.65GPa)未満の弾性率を有する。ある実施の形態において、多孔質体は、軸方向において、20℃で300,000psi(約2.07GPa)未満の弾性率を有する。ある実施の形態において、多孔質体は、軸方向、半径方向、またはその両方において、EMOD1000℃/EMOD20℃<5の比を示す。ある実施の形態において、多孔質体は、3MPaより大きい壁強度を有する。ある実施の形態において、多孔質体は、5MPaより大きい壁強度を有する。ある実施の形態において、多孔質体は、8MPaより大きい壁強度を有する。ある実施の形態において、多孔質ハニカムは、(300/14)のセル構造において、300psi(約2.07MPa)より大きい、または350psi(約2.41MPa)より大きい、またはさらには400psi(約2.76MPa)より大きいMORを有する。] [0148] この態様のある実施の形態において、多孔質体はハニカム構造の形状にある。ある実施の形態において、多孔質体は、ウォールフロー型フィルタまたはフロースルー型基体である。これらの実施の形態のあるものにおいて、多孔質体はチタン酸アルミニウムからなる。] [0149] この態様のある実施の形態において、多孔質体は、0.10%より大きい耐歪み性を有する。ある実施の形態において、多孔質体は、少なくとも約1250℃の熱衝撃パラメータTSPを示す。ある実施の形態において、多孔質体は少なくとも500ミリダルシーの浸透率を有する。] [0150] 本開示の別の態様において、無機組成物は、複数のセラミック形成前駆体の反応生成物を含む異方性微細構造からなり、この反応生成物は多結晶質多相網様体として存在する。] [0151] 本開示の別の態様において、チタン酸アルミニウムの第1のセラミック相を含む多孔質体を形成する方法であって、第1の前駆体を含む複数の無機セラミック形成前駆体を含む可塑化混合物を形成する工程であって、第1の前駆体の少なくとも一部が前駆体繊維の形態で混合物中に存在するものである工程;可塑化混合物を未焼成体に形成する工程;および前駆体を互いに反応させて、第1のセラミック相を形成するのに十分に未焼成体を加熱する工程を有してなる方法が提供される。] [0152] この態様のある実施の形態において、多結晶質網様体が多結晶質多相網様体である。ある実施の形態において、第1の前駆体の少なくともいくらかが非繊維状粒子の形態で混合物中に存在する。ある実施の形態において、複数の無機セラミック形成前駆体が第2の前駆体をさらに含み、この第2の前駆体の少なくとも一部が第2の前駆体繊維の形態で混合物中に存在し、第2の前駆体が第1の前駆体とは異なる。これの実施の形態のあるものにおいて、第1の前駆体はアルミナであり、第2の前駆体はシリカである。] [0153] この態様のある実施の形態において、複数の無機セラミック形成前駆体は第2の前駆体をさらに含み、前駆体繊維の少なくともいくらかは、第1の前駆体および第2の前駆体の両方を含有する。ある実施の形態において、その混合物はセラミック材料をさらに含む。ある実施の形態において、セラミック材料は第1のセラミック相材料からなる。] [0154] この態様のある実施の形態において、前駆体繊維の反応生成物は、加熱中に反応して第1のセラミック相材料を形成し、前駆体繊維の過剰部分は、加熱中に反応して第1のセラミック相材料を形成したりしない。ある実施の形態において、その過剰部分の少なくともいくらかは、網様体の少なくともいくらかの内部領域中に配置される。] [0155] この態様のある実施の形態において、セラミック体中に前駆体繊維は存在しない。] [0156] この態様のある実施の形態において、混合物中に存在する第1の前駆体の全ては、前駆体繊維の形態にある。] [0157] この態様のある実施の形態において、第1のセラミックは、セラミック体中の主固相を構成する。ある実施の形態において、第1のセラミックは網様体中の主固相を構成する。] [0158] この態様のある実施の形態において、前駆体繊維は1から10mmの平均長さを有する。ある実施の形態において、前駆体繊維は1から100マイクロメートルの平均直径を有する。ある実施の形態において、前駆体繊維は100:1から10,000:1の平均の長さ対直径比を有する。] [0159] この態様のある実施の形態において、成形は、可塑化混合物を未焼成体に押し出す工程を含む。ある実施の形態において、押出し工程は、混合物を第1のダイに通して押し出して第1の押出物を形成し、次いで、第1の押出物を第2のダイに通して押し出してハニカム形状を形成する各工程を含む。] [0160] この態様のある実施の形態において、無機セラミック形成前駆体は、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、チタニア、または酸化鉄の少なくとも1種類の供給源をさらに含む。ある実施の形態において、複数の無機セラミック形成前駆体は、アルミナの供給源とシリカの供給源をさらに含む。ある実施の形態において、複数の無機セラミック形成前駆体はマグネシアの供給源をさらに含む。ある実施の形態において、前記混合物は少なくとも1種類の有機加工成分をさらに含む。ある実施の形態において、その混合物は、結合剤、滑剤、可塑剤、細孔形成剤および溶媒からなる群より選択される少なくとも1種類の加工成分をさらに含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、3質量%から12質量%のシリカを含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、25質量%から54質量%のSiO2を含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、10質量%から70質量%のアルミナを含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、18質量%から65質量%のAl2O3を含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、25質量%から50質量%のチタニアを含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、10質量%から65質量%のアルミナ繊維を含む。ある実施の形態において、混合物は、混合物の総質量に基づいて、5質量%から23質量%のMgOを含む。] [0161] この態様のある実施の形態において、前駆体繊維は、混合物の総質量に基づいて、18質量%から48質量%のアルミナを構成する。ある実施の形態において、前駆体繊維は、混合物の総質量に基づいて、少なくとも75質量%のアルミナを構成する。ある実施の形態において、第1のセラミックの少なくとも一部は、多結晶質網様体からなる異方性微細構造からなり、前駆体繊維の少なくともいくらかは網様体のテンプレートとして働く。] [0162] 本開示の別の態様において、50%以上の総気孔率、20℃から900℃までで、2×10-7/K未満の熱膨張係数(CTE)、0.10%以上の耐歪み性、および300/14のハニカムまたは相当する形状に関して350psi(約2.41MPa)より大きいMORを有する多孔質セラミック体が提供される。ある実施の形態において、軸方向CTEは0.5×10-7/K未満である。ある実施の形態において、軸方向CTEは負である。ある実施の形態において、総気孔率は60%より大きい。ある実施の形態において、セラミック体は、12と20マイクロメートルの間のd50を有する。ある実施の形態において、セラミック体は、15と20マイクロメートルの間のd50を有する。] [0163] 本開示の別の態様において、55%以上の総気孔率、12マイクロメートルより大きいd50、20℃から900℃までで、2×10-7/K未満の熱膨張係数(CTE)、0.10%以上の耐歪み性、および350psi(約2.41MPa)より大きいMORを有する多孔質セラミック体が提供される。] [0164] 本開示の別の態様において、55%以上の総気孔率、350psi(約2.41MPa)より大きいMOR、および15と20マイクロメートルの間のd50を有する多孔質セラミック体が提供される。]
权利要求:
請求項1 異方性因子Af−pore−longにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体であって、1.2<Af−pore−long<5であることと特多孔質セラミック体。 請求項2 異方性因子Af−matter−longにより特徴付けられる異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質セラミック体であって、1.2<Af−matter−long<5であることと特多孔質セラミック体。 請求項3 異方性微細構造を備えた多結晶質セラミックからなる多孔質チタン酸アルミニウム系セラミック体であって、前記異方性微細構造が、配向された多相多結晶質網様体からなることを特徴とするセラミック体。 請求項4 前記微細構造が微小亀裂を含むことを特徴とする請求項1記載のセラミック体。 請求項5 複数のセラミック形成前駆体の反応生成物を含む異方性微細構造からなる無機チタン酸アルミニウム組成物であって、前記反応生成物が多結晶質多相網様体として存在することを特徴とする組成物。
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